【利府町長インタビュー】自治体経営は団体戦。地域と役場を巻き込んで町に活気づけを

第2弾は宮城県利府町の熊谷大町長にインタビューを実施しました。
熊谷町長はどのような想いで利府町長に就任し、執務にあたっていらっしゃるのでしょうか?
今回はインタビューの模様をたっぷりお伝えします!
[mokuji]
立候補時に、特に解決したかった課題を教えてください。
利府町は、「地方から日本を面白くする」ということを十分叶えることができるまちだと思ったからです。
20歳前後から利府町に住み始めたのですが、その頃からロードサイトにイオンやムービックスが出来て、発展し始めたんですよ。
町をもっと面白く発展させたいと思い、手を挙げました。
立候補した際に「3つの豊かさ」というものを考えました。
1つ目は、「暮らしの豊かさ」です。
渋滞問題に代表される交通の便の悪さの解決などを通して、暮らしぶりを豊かにしたいと考えています。
2つ目は「経済の豊かさ」です。利府町は仙台市に程近い西部と、松島町や塩竈市よりの東部に分かれています。
西部は仙台市の発展に伴ってどんどん発展していっているのですが、東部は20年前からほぼ変わっていません。
この東部と西部の経済バランスを均衡に近づけることで、経済を豊かにしたいです。
3つ目は「教育文化の豊かさ」です。
これについては、文化複合施設が2020年には完成するので、ここから町内の文化活動を活発にして教育をもっとレベルアップするということを考えています。
この3つの指針が、町の課題をほぼ網羅しているように思います。
町長就任以前は国会議員、さらにその前は中学校の教師をご経験されています。 教職からなぜ政治の世界に入ろうと思ったのでしょうか。
教師をやっていた時に、中学校2年生のクラス35人に対して将来の夢を書かせたんです。
「野球選手になりたい」とか「ケーキ屋さんになりたい」と書いてくるのではないかと思っていたら、ほとんどの生徒が「金が欲しい」と書いてきたんです。
私はそれまで、貧困とは単に「お金がない状態」だと考えていました。
しかし、十分なお金がないことによって、子ども達が志や夢を持つというような発想すら「貧困」にしてしまいます。
この点が貧困問題の大きな怖さだと気付きました。
この体験から、「東北の貧困問題を解決する」という志を抱くようになりました。
そこで、政治家こそ法律を作って現実を変え、未来をつくることができる職業だと考え、政治の道に進むことを決意しました。