大人になったら
「良いわるだくみ」をしよう

0%
全力すぐる

株式会社全力優

株式会社全力優

2025/12/22 社員コラム

株式会社全力優 創業ストーリー(後編)

株式会社全力優 創業ストーリー(後編)

▼前編記事はこちら

株式会社全力優 創業ストーリー(前編)

たった一つの問いから生まれた「首長マガジン」

「首長の仕事って、誰も教えてくれないんだよね」

この課題を解決するため、株式会社全力優の代表・菅野永は、「首長マガジン」の創刊を決めた。全国1788の首長に無料で届け、企業の広告収入で運営するというビジネスモデルだ。

アイデアから創刊まで約1年。その道のりは簡単ではなかった。後半では、マガジン創刊の舞台裏と、会社が掲げる「良いわるだくみ」という理念の真意、そして今後の展望について語ってもらう。(インターン・千葉小鈴)

前例のない挑戦の始まり

「一番不安だったのは、創刊号から広告主が集まるかどうかでした」

事業が成り立つかどうかは、広告主次第だ。ただ、創刊前のマガジンには「実物」がない。あるのは、企画書だけ。それを手に、菅野は営業に回った。

「最初は、もう全然話にならなくて。取材先は決まっているのに、広告主だけが一向に見つからない。『やばい、創刊号から大赤字だ』って。あの時期は本当につらかった」

なぜ、菅野は読者を「首長」に絞ったのか。広く行政一般をターゲットにした方が、広告も集めやすいのではないか。

「今の時代、とがらせないと人の目に留まらないと思いました。どんなに小さな領域でもいいから『日本一』って言いたかった。『日本一、首長に読まれる本』。その方が強いじゃないですか」

ある日、大手企業の仙台支社の担当者が企画書を見て「これは面白い」と、東京本社に繋いでくれた。話は順調に進み、本社の執行役員が「広告を出す」と即決してくれた。この一社が突破口になった。創刊号の広告は2社だけだったが、その一歩がなければ、今の「首長マガジン」はなかった。

「良いわるだくみ」の正体

「首長マガジン」の事業が軌道に乗り始めた頃、菅野は会社の社名と企業理念について考えていた。

「実は、2年くらいかけて考えたんです」

分社化で経営者になった当初、社名も理念も自分で決めた。ただ、どこか腹落ちしていなかった。10年後、20年後も、事業の中身が変わっても揺らぐことのない、自分自身の本心を言葉にしたかった。

そうして生まれたのが「全力優」という社名と、「世の中を明るくする良いわるだくみを」という理念だった。

なぜ「わるだくみ」なのか。それは、元滋賀県湖南市長の谷畑英吾氏と事業の原型を作っていた頃に、自然と口をついて出た言葉だった。「これ、すごいわるだくみだねって、二人で笑いながら言っていたんですよ」

その言葉は菅野自身の原体験に基づく。

「子どもの頃、親や先生に怒られると分かっていても、楽しそうだから我慢できないことってあるじゃないですか。あの気持ちを、大人になっても仕事に持ち続けていたいんです」

中学生の時、駅伝部の仲間と、自転車で山奥のキャンプ場まで行った。親には止められたが、強行した。キャンプ経験もなく、火の起こし方も分からないまま、自然の草木を使って火を起こし、カップラーメンを食べた。その時の、ワクワクした記憶。「わるだくみ」には、そんな楽しさへの気持ちが込められている。「ただ、本当に悪いことだと思われると嫌なので、『良い』をつけました」と笑う。

そして、もう一つの行動指針が「青臭い理想を忘れない」だ。

「『困っている人の役に立ちたい』とか『世の中に貢献したい』とか、言うのがちょっと恥ずかしいような、青臭い気持ちってあると思うんです。でも、僕らはそのためにやっている。その根っこを忘れた瞬間に、仕事は形だけのものになってしまう」

回り道に思えたキャリアの中で、彼が一貫して持ち続けてきた想いそのものだった。

「首長マガジン」の、その先へ。

都内のイベントで事業の説明をする菅野

菅野にとって、「首長マガジン」はゴールではない。

「今、マガジンの運営を通して、首長が何に困っているのかという、貴重なデータが溜まってきているんです」

そのデータを元に、全力優は次の事業を仕掛けている。一つは、自治体ビジネスの参入障壁を下げるウェブサービス「入札天気予報」。そして、その先に本命として見据えているのが、「B to G to C事業」だ。

「僕らが今やっている事業は、一般の人には直接届かないものが多い。でも、次の事業は、自治体と組むことで、その地域に住む人一人ひとりに、良いサービスを届けるものです」

自治体も、そこに住む人も困っている課題を、ビジネスの力で解決していく。菅野たちの「良いわるだくみ」が、日本中の人々の暮らしに直接届くフェーズへと進もうとしている。

「大きな社会変革を掲げているわけではないんです」と菅野。

「ただ、僕らが『これ、面白いじゃん』って思える『良いわるだくみ』をやり続ける。その結果として、世の中がちょっとずつ良くなっていけば最高だなって。社員が『こんなわるだくみどう?』って言い合って、僕は『それ、めっちゃいいじゃん!』って言うだけ。そんな組織を、自分の人生の作品として残したい」 全力優の「良いわるだくみ」は、まだ始まったばかりだ

なお、全力優では現在、地域とともに歩む仲間を募集している。

私たちの取り組みに関心をお持ちの方は、ぜひ採用ページもあわせてご覧いただきたい。

▼全力優の採用ページはこちら

採用情報RECRUIT

一緒に働いてくれるメンバーを
随時募集しています。
応募お待ちしております。

もっと見てみる
採用情報
Request Documents 資料請求
資料アイコン
Contact お問い合わせ
メールアイコン